人手不足よりも深刻な問題-人材不足による事件に繋がる危険性とは

人材不足によって発生した事件の例

少子高齢化によって生産年齢人口が減少し、業界によっては「求人広告を出しても人が集まらない」という状態が続いています。

そしてさらに追い打ちをかけるように、「人材不足」によって目を疑うような悲惨な事件が増えています。

人が集まって仕事がやれるだけではダメで、当然、顧客にしっかりとした価値を提供できなければなりません。

今回の記事では、働き手の「質」が低下する事によって生じる危険性について具体的に掘り下げて書いていきたいと思います。

なりふり構わず雇用していると、取り返しがつかなくなるかも!

顧客にモノやサービスを提供する際には働き手の「質」が求められます。

しかし、ここまで人材不足が深刻になりますと、人を選べるような状況にない企業も増えています。

応募があれば、100%採用するといった働き手の質を考慮しない雇用を続けていると最悪、事件に繋がる可能性も出てきますので、十分に注意が必要です。

どこも雇わないような人を雇用し続けると、最悪事件に発展する事も!

就職してもすぐに辞めてしまったり、社内の人間とすぐにもめてしまうような問題を抱えている人はどの会社も雇いたくないと思いますよね。

でも、求人の応募が来ない期間が長く続くと応募があるだけで雇用したくなってしまいます。

働き手の質をチェックせずになりふり構わず雇用していると、

  • 悪質ないじめ・セクハラが横行し、従業員の生産能力が低下
  • クレームが多発し、顧客が流出
  • バカッター社員により会社のイメージが低下し、多額の損失に繋がる
  • 最悪のケースでは暴行や殺人などの事件に発展する事も

あります。

もしかしたら、質の低い人たちが集まる事で環境が悪化し、事件が起こりやすい状態になっていたのかもしれません。

格安スキーツアーバス転落事故の例

2016年1月15日、軽井沢で起きた格安スキーツアーバス転落事故も高齢者を雇用した事によって生じた悲劇と言えるかもしれません。

運転士は65歳非正規労働者でした。

普通なら会社を退職する年齢で、経験の少ない大型バスを、これまた経験の少ない夜勤で、運転することになっていました。

土地勘もなく街灯もない真っ暗な一般道を、高齢にもかかわらず夜を徹して走る勤務によって、あの悲惨な事件が起きてしまいました。

事故が起きると大量殺人に繋がる車関連業界で求められるのは安全第一。

悲惨な事件が二度と起きないように、業界全体で意識を高めて頂きたいと思います。

川崎老人ホーム転落死の例

2014年11月から12月にかけて神奈川県川崎市幸区の老人ホームで発生した殺人事件も信じられない事件でした。

介護職員が入居者を3人も転落死させていただなんて…。

しかも、殺人だけでなく、窃盗・暴行といった悪行を繰り返す正真正銘の悪と言える犯人でした。

老人ホームで起きている事件はこの事件だけでありません。

他の施設でも入居者に対して暴行している映像がニュースで流れているのを目にします。

働き手の質と職場環境が悪いとこのような事件に発展してしまう事が何度も証明されているという事です。

介護の仕事がキツく、人が集まらないのは想像できますが、今後、同じような事件を起こさないように十分に対策をしていただきたいと思います。

人材不足解消のために考えられる5つの施策

では現在のような深刻な人材不足を解決するためには、どのような方策が有効なのでしょうか。

施策1:社内育成方法を充実させる

人材不足・人手不足の人員を、外からの求人で補填できればそれに越したことはありません。

しかし、なかなかその余裕が取れないのが現状。

ならば、社内にいる人員を育成するのが次善の策となります。

教育制度を見直し、OJT体制を強化、信頼できる指導者を任命したり外部講師による研修なども考えられます。

社内で蓄積された資産・レガシーといったものを最大限に活用します。

施策2:本当のスキルを持った人物を優遇する

企業内で聞かれる不満の一つが、「不公平な人事・評価」。

単なるひがみとしか聞こえない場合もありますが、時には本当のスキルをもった人材が埋もれてしまっていることも。

そういった人材を適性に評価し登用することも、解決策の一つです。

そのためには、公正な人事制度、透明な職場環境といった改革とセットでなければなりません。

社内に埋もれた人材を発掘することは、企業全体にいい影響を及ぼすことに繋がります。

施策3:休眠人材に目を覚ましてもらう

結婚・出産を機に退職した女性に、もう一度職場復帰してもらうのも有効策です。

働きたい意向を持っているのに働けないという状況も、もちろんあるでしょう。

保育園の待機児童問題が、その大きな障壁かもしれません。

これらを解決したうえで、という条件は付きますが、「女性という休眠人材」を目覚めさせることが人材不足解消への一つの施策です。

また、建設現場の作業員やドライバーなどにも女性の姿を見かけることが多くなりました。

女性比率を増やすことで助成金が下りるケースもあります。

「休眠人材」という見地から、看護師や介護士、保育士の資格保持者がそれらの業種で働いていないケースも多く見られます。仕事がきついから他の業種で働かざるを得ないこともあります。それらの休眠している有資格者をより良い労働条件で雇用することも、人材確保の解決策です。

施策4:優秀な外国人を雇用する

日本人の人材が不足しているなら、外国人を雇用したらどうだろうか。

これは、誰もが思いつくことです。

しかし、日本に長期滞在して働くためには、いくつかの条件が課せられています。

専門性を持った技能・知識を持った上で在留資格を保持している外国人であれば、積極的に雇用したいでしょう。

とは言え、その数はとても少ないのが実情です。

そこで、在留資格の中で「外国人技能実習生」を持っている人々に注目が集まっています。

この実習生が就業できる職種は2016年現在では74職種・133作業となっています。

詳しくはこちらをご覧ください

施策5:効果的な求人広告を行う

人材不足解消のためには、優秀な人材を雇用すること

この自明の事実を実現するためには、求人広告の見直しをする必要があります。

ただの「人手」として募集するのではなく、実力を持った人材を探すのであれば、そういった人たちの目にとまりやすい広告手段を採るべきです。

下記で紹介されている書籍では無駄な広告費をかけずに、優秀な求職者からの応募を安定的に獲得するためにはどうしたら良いかが話されています。

是非、ご覧になっていただき、今後に活かして頂ければ幸いです。