前回は、求人の勝敗を決めるPLANに、なぜ求人業者が力を入れにくいのかをお伝えしました。
求人内製化で身につけるのは、求人原稿を作る技術だけではありません。求職者を調べ、自社が選ばれる理由を考え、結果を見ながら改善する力です。
この力は、採用だけにしか使えないのでしょうか?
結論から言うと、求人内製化で身につけたリサーチと改善の力は、商品やサービスの集客にも横展開できます。
求職者も見込み客も、比較してから行動する
求人と集客は、まったく違う仕事に見えるかもしれません。
求職者は、自分に合う仕事を探し、求人原稿や採用LPを見て、応募するかどうかを決めます。
見込み客も、自分の悩みを解決できる商品やサービスを探し、WebサイトやLPを見て、問い合わせるのか、来店するのか、購入するのかを決めます。
入口はSNSや紹介などさまざまでも、その後の流れは変わりません。
- 興味を持つ
- 詳しく調べる
- ほかの選択肢と比較する
- 行動するかどうかを決める
求人も集客も、人が情報を集め、比較し、納得してから行動する点では同じです。
だから、求人で成果を出すために作ったプロセスを、集客にも使うことができます。
ただし、同じプロセスを使うといっても、調べる相手は変わります。
求人から集客へ変わるのは、調べる対象だけ
求人では、求職者について調べます。実際に働いている社員へ話を聞き、入社前に何を不安に感じ、なぜ会社を選び、入社後に何が変わったのかを確認します。
会社や仕事の特徴も整理し、競合の募集と比較しながら、自社が選ばれる理由を探します。
集客では、求職者が見込み客へ変わります。
実際のお客様へ話を聞き、購入前に何に悩み、なぜ自社の商品を選び、利用後に何が変わったのかを調べます。求人で会社や仕事を調べていた部分は、商品やサービスを深掘りする作業へ変わります。
求職者を見込み客へ、会社や仕事を商品やサービスへ置き換えれば、リサーチから改善までの考え方は共通します。
この共通性があるからこそ、求人で身につけた力を、集客でゼロから学び直す必要はありません。
では、なぜ先に求人で成果を出すことに大きな価値があるのでしょうか?
一社しか選ばれない求人は、集客より難しい
求人では、求職者が最終的に入社できる会社は一社です。
複数の求人を比較したうえで、ほかの会社ではなく自社を選んでもらわなければ、採用にはつながりません。
地域や職種によっては、対象となる求職者自体が非常に少ないこともあります。求人は、限られた人材を複数の会社で奪い合うゼロサムゲームになりやすいのです。
一方、集客では、お客様が一つの商品や一つの店しか利用できないわけではありません。
いつもとは違う店へ行く。別の商品を試す。複数のサービスを使い分ける。こうした行動は普通に起こります。
市場にいる全員から選ばれる必要もありません。一部の人に「一度試してみよう」と思ってもらえれば、成果につながります。
一社しか選ばれない求人より、複数の商品を選べる集客の方が、行動してもらうハードルは低くなります。
難易度の高い求人で成果を出せる力が身につけば、その力は集客でも使えます。
求人内製化は、採用と集客を改善できる会社をつくる
まず、求人内製化でリサーチし、誰を狙い、何を伝え、結果からどう改善するかを社内で考えられるようにする。
その力を商品やサービスの集客へ横展開すれば、求人だけでなく、集客も自社で改善できる会社へ変わります。
9ステップメソッドは、媒体ごとの操作方法ではありません。人が何を考え、なぜ選び、どう行動するのかを調べながら、伝え方を改善していくプロセスです。
媒体が変わっても、人が選ぶ構造は変わらないため、一度身につけたプロセスは長く使い続けられます。
求人で成果を出したあとに、集客をゼロから学び直す必要はありません。難しい求人で鍛えた力を、そのまま集客へ広げればよいのです。
まとめ|難しい求人で鍛えた力は、集客にも使える
求人内製化の価値は、応募を集めることだけではなく、顧客にも求職者にも選ばれる判断力が社内に残ることです。
求人と集客で変わるのは、調べる対象です。人が興味を持ち、比較し、行動する基本構造は変わりません。
難しい求人で勝てる会社は、同じプロセスを集客へ横展開し、二つの改善力を社内に残せます。
関連記事:求人で一番重要な仕事は、求人を作ることではありません
P.S. 僕は不動産賃貸業でも、「賃貸リスティング」と勝手に名前をつけて、広告から入居者を集めています。大家さんの会でこの話をすると、「それ、教えてください」と驚かれます。求人だけでなく、賃貸業にも同じプロセスを使えるんです。この価値に気づいた方は、かなり勘が鋭いと思います(笑)。
















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