人が足りなくなってからでは、採用力は育てられません

前回は、無料で応募が集まる会社には特別な裏技があるわけではなく、求職者から選ばれる材料を見つけ、きちんと伝えている、という話をしました。

では、求人内製化に自社でも取り組もうと思ったときに、一つ知っておいていただきたいことがあります。

結論から言うと、求人内製化は、今日始めて明日成果が出るものではありません。 人が足りなくなってからでは、採用力は育てられません。

求人が深刻になってからでは、間に合わない

多くの会社は、人が辞めてから求人を始めます。

「一人辞めることになった。」

「現場が回らない。」

「今すぐ人が欲しい。」

そんな状態になってから、慌てて求人媒体へ掲載したり、業者へ相談したりします。

でも、求人で成果を出す力は、すぐに身につくものではありません。

採用力は、一日では身につかない

求人内製化では、次のような取り組みを繰り返します。

  • 会社の魅力を整理する
  • スタッフへ話を聞く
  • 競合を調べる
  • 求職者が何を求めているかを考える
  • 求人を作る
  • 反応を見て改善する
  • 必要であれば、会社の環境も見直す

何度も繰り返しながら、少しずつ採用力を身につけていきます。 短期間で急に作れるものではありません。

人が足りなくなると、育てる余裕がなくなる

本当に人が足りなくなると、社長まで現場へ入り、既存の社員さんには残業や休日出勤をお願いすることになります。

新しい人を教育する余裕もない。リサーチをする時間もない。求人の反応を見ながら改善する余裕もない。

それでも、「来月までに一人採用しなければ、現場が回らない。」という状況になります。

すると、採用する人をじっくり選ぶこともできません。とにかく応募してくれた人を採用する。自社に合うかどうかよりも、今すぐ来てくれるかどうかを優先してしまう。

その結果、早期離職が起き、さらに現場が苦しくなる。

求人の問題が深刻になってからでは、採用力を一から育てるための時間も余裕も残っていません。

消防訓練は、火事になってから始めない

消防訓練は、火事になってから始めません。避難訓練も、災害が起きてからでは遅いですよね。

求人も同じです。本当に人が必要になってから採用力を身につけようとしても、間に合わないことがあります。

人が足りている今から、少しずつリサーチを行う。会社の魅力を整理する。求人を作り、改善を繰り返す。

まだ余裕があるときに、社内へ採用力を蓄積しておく必要があります。

求人内製化が、当たり前になる時代が来る

これまでは、人が必要になったら求人媒体や業者へ依頼する。それでも人を採用できる会社はありました。

でも、働く人が減り続けるこれからの時代は、求人を出せば採れるという状況ではなくなっていきます。

求職者から選ばれる理由を見つける。求人を作り、反応を見ながら改善する。会社の環境そのものも、少しずつ良くしていく。

こうした採用力を、会社の中で継続して育てなければならなくなります。

今はまだ、求人を内製化する会社は一部かもしれません。でも今後は、自社で採用力を育てることが、会社を続けていくための当たり前になっていく。僕は、そう考えています。

問題が深刻になってから慌てて始めるのでは遅いのです。まだ余裕があるうちから、社内に採用力を蓄積していく。それが、これからの会社経営には欠かせなくなると思います。

まとめ

求人内製化は、今日始めて明日成果が出るものではありません。

人が足りなくなってからでは、育てる時間も余裕もありません。余裕がある今から、採用力を蓄積していくこと。 それが、求人内製化の本当の意味です。

関連記事:求職者に選ばれない原因は、求人方法ではありません

求人内製化について詳しく知りたい方は、こちら から。

P.S. 採用力は、健康づくりとよく似ていると思います。食生活や運動習慣を何も意識せずに過ごしていると、自覚症状が出たときには、問題がかなり深刻になっていることがあります。採用も同じです。人が足りなくなり、現場が回らなくなってから慌てて取り組むのでは遅いのです。会社を長く続けるためには、普段から採用力を育てる習慣を作っておく必要があります。