お金をかければ、欲しい人材が採れると思っていませんか?

前回は、求人の成果の8〜9割はターゲット設定で決まる、という話をお伝えしました。

では、そのターゲット設定で、絶対に確認してほしいことは何でしょうか。

結論から言うと、求人内製化では、欲しい人材が市場にどのくらいいるのか、母数を先に確認する必要があります。

多くの会社が欲しがる即戦力は、母数が少なく競争が激しい

求人の相談を受けていると、多くの会社が次のように考えています。

できればあまり教育しなくても、すぐに活躍できる人が欲しい。

経験者が欲しい。

資格を持っている人が欲しい。

若くて優秀な人が欲しい。

気持ちは、とてもよく分かります。

どうせお金を使うのであれば、できるだけ良い人材を採用したいですよね。

ただし、ここには大きな問題があります。

そういう人材は、ほかの会社もみんな欲しがっています。

しかも、そもそもの人数が非常に少ない。

競争が激しい市場で、限られた人材を奪い合うことになります。

即戦力を狙うなら、採用コストが高くなるのは当然です

経験豊富で、資格も持っていて、すぐに活躍できる人材を採用したいとします。

当然、同じ地域の競合他社も、同じような人を狙っています。

その結果、給与を上げる。休日を増やす。福利厚生を良くする。広告費を増やす。こうした条件合戦になっていきます。

場合によっては、1人採用するために100万円、200万円、300万円かかることもあります。

そして、それだけのお金を使って採用した人が、すぐに辞めてしまったらどうでしょうか。

会社には、何も積み上がりません。

一方で、未経験者や、これから仕事を覚えたい人までターゲットを広げれば、対象となる人数は一気に増えます。

もちろん、教育には時間も手間もかかります。すぐに即戦力として活躍してもらえるわけではありません。

ここは、完全にトレードオフです。

  • 教育の手間を減らしたいなら、少ない即戦力人材を高いコストで奪い合う
  • 対象を広げるなら、採用しやすくなる代わりに、会社側で育てる必要がある

どちらが正解という話ではありません。

大事なのは、この構造を理解したうえで、自社はどちらをメインターゲットにするのかをじっくり考えることです。

もう一つ考えていただきたいのが、長期的に見たときの会社への積み上がりです。

即戦力の人を採用しても、すぐに辞めてしまえば、またゼロから採用活動をやり直すことになります。

一方で、未経験から採用し、一から丁寧に教え、会社の考え方や仕事の進め方を理解してもらう。その人が長く会社に残って成長してくれれば、会社の力として積み上がっていきます。

目先の採用だけでなく、3年後、5年後に、どちらの方が会社に人材が残っているのか。そこまで考えて、ターゲットを決める必要があります。

では、広告費を増やせば何とかなる、という考え方はどうでしょうか。

お金をかければ採れる、は大きな間違いです

これは、大きな間違いです。

そもそも、欲しい人材がほとんど存在しないのであれば、広告費を増やしても人は増えません。

例えば、ある資格を持った経験者が、その地域でほとんど仕事を探していないとします。

この状態で、広告費を50万円から100万円へ増やしても、対象となる人が増えるわけではありません。

水がほとんど流れていない川に、大きな網を張っても、魚は増えないのと同じです。

だから、広告費を決める前に、まず母数を確認してください。

求人内製化では、まず欲しい人材の母数を数字で確認する

即戦力を狙うこと自体が悪いわけではありません。経験者や資格者でなければできない仕事もあります。

ただし、その場合こそ、自分たちが欲しい人材が市場にどのくらいいるのかを、まず確認してください。

ジョブリスティングであれば、ターゲットとなる市場の大きさを数字で確認することができます。

経験者であれば職種名。資格が必要な仕事であれば資格名。そのエリアで、そうした言葉を使って仕事を探している人がどのくらいいるのかを、検索されている回数から確認できます。

もちろん、検索回数と求職者の人数がまったく同じというわけではありません。

それでも、市場が大きいのか、極端に小さいのかは、数字を見れば判断できるようになります。

市場そのものが小さいのに、「優秀な即戦力人材を採用できます」と言われて、何百万円もの広告費を使う必要はありません。

業者の説明をそのまま信じるのではなく、自分たちで母数を確認する。

それだけでも、求人で無駄なお金を使う可能性をかなり減らせます。

まとめ|広告費を決める前に、母数を確認する

求人は、お金をかければ必ず人が集まるものではありません。

市場にいない人は、いくらお金を使っても採用できません。

まず、即戦力、未経験者、遠方の求職者、シニア層など、さまざまな候補を出したうえで、どこをメインターゲットにするべきかを考える。

それでも「うちは絶対に即戦力が必要だ」という結論になったのであれば、次は数字を確認する。

求人内製化では、広告費を決める前に、まず欲しい人材の母数を確認してください。

求人内製化について詳しく知りたい方は、こちら から。

P.S.

ターゲット設定って、恋愛にも少し似ている気がします。

学校で一番かわいいアイドル的な女の子がいたら、やっぱりみんな狙いたくなりますよね。でも、当然ライバルもめちゃくちゃ多いです。

自分がイケメンで、頭も良くて、運動もできる。そんな完璧な人なら勝負してもいいと思います。でも、そうでないのであれば、自分に合った相手を探す必要があります。

悲しいですが、それが現実です。

求人もまったく同じで、みんなが欲しがるキラキラした人材を採りたいなら、その人から選ばれるくらい、会社の方も魅力的にならなければいけません。

求人テクニックだけではどうにもならない部分ですね。

僕も含めて、自分磨きならぬ会社磨きを頑張りましょう。

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ABOUT US
山本 猛
株式会社スタッフソリューションの代表。 1978年茨城県水戸市生まれ。 企業が求人を業者任せにするのではなく、自社で求人を理解・判断・改善し、コントロールできる状態をつくる「求人内製化」を支援しています。 求人で成果を出すプロセスを「9ステップメソッド」として体系化し、検索広告を求人に活用する「ジョブリスティング®」と組み合わせ、これまで300社以上の求人を支援してきました。