AIに求人を書かせるな!先にやらせるべきは、コレです

前回は、9ステップメソッドのPLANに取り組むと、求人の問題だけでなく、会社が改善すべきことまで見えるようになる、という話をお伝えしました。

今回は、求人内製化におけるAIの使い方です。

ChatGPTなどのAIを使えば、求人原稿を短時間で作れるようになりました。

しかし、AIに求人原稿を書かせただけで応募が増えることは、ほぼありません。

なぜなら、求人で選ばれるのは、きれいな文章ではないからです。

結論から言うと、AIに先にやらせるべきなのは求人原稿ではなく、リサーチやアイデア出しなどのPLANです。

AIに求人原稿を書かせると、二番煎じになる

例えば、AIに「未経験者を採用するための求人原稿を書いてください」と依頼したとします。

すると、次のような文章をきれいにまとめてくれます。

未経験者歓迎。

充実した研修制度。

アットホームな職場。

先輩社員が丁寧にサポート。

やりがいのある仕事。

文章としては、何もおかしくありません。人がゼロから書くよりも、読みやすくなることもあります。

しかし、その内容は、ほかの会社でも使える二番煎じ、三番煎じの文章です。

求人では、複数の会社を比較した求職者から、「ほかの会社ではなく、この会社で働きたい」と選んでもらわなければ採用にはつながりません。

どの会社にも書いてあることを同じように伝えていたら、知名度の高い会社や条件の良い大手企業に、求職者を根こそぎ持っていかれます。

AIが作った文章がどれだけ読みやすくても、選ばれる理由がなければ、応募にはつながりません。

では、なぜAIだけでは勝てないのでしょうか。

AIは、競合に勝てる理由を知らない

求職者は、あなたの会社の求人だけを見て応募を決めるわけではありません。同じ地域や職種で募集している複数の会社を比較しています。

そのため、求人で成果を出すには、次まで考える必要があります。

  • ターゲットとなる求職者が、どの会社と比較するのか
  • 競合は、どんな条件で募集しているのか
  • 何を強みとして打ち出しているのか
  • どこで差別化すれば、自社を選んでもらえるのか

しかし、AIは、あなたの会社がどの会社と比較されるのかを知りません。競合が何を伝えているのかも、どこで勝てるのかも知りません。

競合の情報を与えずに「応募が集まる求人を書いてください」と依頼しても、比較されたときに勝てる求人は作れません。

AIは、伝えていない情報まで勝手に調べて判断してはくれません。

競合に勝てる理由を作るには、まず比較される会社を調べ、どこで差別化するのかを明確にする必要があります。

会社の中の事実も同じです。

AIは、あなたの会社の特徴や強みも知らない

AIは、あなたの会社の中で実際に何が行われているのかも知りません。

社員が入社前に何を不安に感じていたのか。なぜ、この会社を選んだのか。入社後、どのように成長したのか。先輩社員が、どのように仕事を教えているのか。ほかの会社にはない制度や仕事の進め方があるのか。

こうした情報は、社員へ話を聞き、会社の中を詳しく調べなければ分からないことばかりです。

例えば、「未経験者でも安心して働けます」とAIに書かせることは簡単です。

しかし、なぜ安心して働けるのか。入社後はどんな順番で仕事を覚えるのか。誰が、どのように仕事を教えてくれるのか。その具体的な事実がなければ、求職者には本当の魅力として伝わりません。

AIが会社の強みをゼロから作ってくれるわけではありません。

会社の中にある事実を調べ、それが求職者にとってどんな価値になるのかを考える。この作業が必要です。

では、求人内製化でAIはどこに使うべきなのでしょうか。

求人内製化では、AIに先にPLANをやらせる

AIを使うとき、いきなり求人原稿を書かせるのではありません。

まずは、リサーチやアイデア出しなど、9ステップメソッドのPLAN(設計)に使います。

例えば、次のような使い方です。

  • 社員インタビューで聞くべき質問を考えてもらう
  • インタビュー内容を整理し、求職者の悩みや願望を抜き出してもらう
  • 競合他社の求人を比較し、共通点や違いを整理してもらう
  • 自社の特徴をリストアップし、求職者にとっての価値を考えてもらう
  • 差別化のためのポジショニング案や、伝えるメッセージ案を出してもらう

こうした作業にAIを使えば、人だけで行うよりも、はるかに速くPLANを進められます。

もちろん、AIが出した答えをそのまま採用するわけではありません。

現場の事実と合っているのか。本当に求職者が求めていることなのか。競合と比較して、自社を選ぶ理由になるのか。

最後は、会社側が確認し、判断する必要があります。

そして、誰を狙うのか。何を強みとして伝えるのか。なぜ競合ではなく自社が選ばれるのか。そこまでPLANが固まったら、初めてAIに求人原稿を書いてもらいます。

正しい情報とPLANを渡せば、AIはその内容を短時間で求人として形にしてくれます。

AIに任せるべきなのは、何も考えずに求人を書いてもらうことではありません。選ばれる理由を作るPLANの作業にこそ、AIを使うべきです。

AIによって、求人原稿を作る作業は誰でも簡単にできるようになりました。

だからこそ、これから会社ごとの差がつくのは、文章を書く技術ではなく、AIに何を調べさせ、何を考えさせるのか。そして、最後に何を選ぶのかを判断する力です。

AIを求人ライターとして使うだけではなく、PLANを進めるパートナーとして使う。

これが、AI時代に成果を出す求人内製化の進め方です。

まとめ|求人内製化でAIに先にやらせるべきはPLAN

AIに求人原稿を書かせただけでは、応募は増えません。きれいな文章より、選ばれる理由が必要だからです。

AIは、競合比較も自社の強みも、教えなければ知りません。

求人内製化で先にやるべきは、リサーチやアイデア出しなどのPLANです。

PLANが固まったあとに、初めて求人原稿を書かせる。

AI時代の差は、文章力ではなく、AIに何を調べさせ、何を判断するかです。

P.S.

僕は毎日のようにAIと話しています。先日、4歳と9歳の子どもの前で音声会話を始めたところ、2人とも面白がってAIにいろいろ話しかけ始めました。ただ、話す内容は案の定、「うんこ!」みたいな話ばかりです(笑)。しばらくするとAIから「そろそろ会話を終了します」のようなことを言われ、見事に会話を切られていました。AIなら何でも相手をしてくれると思っていましたが、子どもの下ネタまでは付き合ってくれないようです(笑)。

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ABOUT US
山本 猛
株式会社スタッフソリューションの代表。 1978年茨城県水戸市生まれ。 企業が求人を業者任せにするのではなく、自社で求人を理解・判断・改善し、コントロールできる状態をつくる「求人内製化」を支援しています。 求人で成果を出すプロセスを「9ステップメソッド」として体系化し、検索広告を求人に活用する「ジョブリスティング®」と組み合わせ、これまで300社以上の求人を支援してきました。