前回は、求人で会社の魅力を伝えるときは、たくさん並べるほど弱くなる、という話をしました。
今回は角度を変えて、なぜ社長が求人内製化を続けられないのか、についてお伝えします。
結論から言うと、社長が求人内製化を続けられないのは、意識が低いからではありません。社長が全部抱え込む形に限界があるのです。
必要性は伝わる。問題は「続ける」こと
求人内製化の必要性をお伝えすると、
「たしかに、業者任せではダメですよね」
「社内にノウハウを残さないといけないですよね」
「自社で求人を改善できるようになりたいです」
と言っていただくことがあります。
この反応自体は、とても自然です。
実際、求人で困っている社長さんほど、求人内製化の必要性は理解されています。
求人媒体にお金を払っても、思うように応募が来ない。
求人業者に頼んでも、結局、社内にノウハウが残らない。
人材紹介で採用できても、費用が高すぎる。
採用LPや求人原稿を作ってもらっても、なぜそれで成果が出たのか分からない。
こうした経験をしている会社ほど、「このままではまずい」という危機感を持っています。
だから、求人内製化の必要性は伝わります。
でも、問題はここからです。
必要性が分かっても、社長が自分で学び続け、実践し続け、改善し続けることは簡単ではありません。
では、なぜ続きにくいのか。
社長は、すでに忙しすぎる
多くの社長さんは、求人が大事ではないと思っているわけではありません。
むしろ、かなり大事だと分かっています。
人が採れなければ、現場が回らない。
人が採れなければ、売上の機会を逃す。
人が採れなければ、今いる社員さんに負担がかかる。
だから、何とかしなければいけない。そう思っている社長さんは多いです。
でも、社長の仕事は、採用だけではありません。
- 営業
- 現場対応
- 資金繰り
- お客様対応
- 社員の相談
- クレーム対応
- 新しい事業の準備
- 日々の判断
こうしたことを抱えながら、さらに求人について学び、自社の求人を見直し、競合求人を調べ、求職者心理を考え、求人原稿や採用LPを改善し続ける。
これは、かなり大変です。
最初はやる気があっても、日々の仕事に追われているうちに、
「また今度やろう」
「落ち着いたら見直そう」
「時間ができたら取り組もう」
となってしまう。
そして気づいたら、求人改善が後回しになっている。
これは、社長の意識が低いからではありません。
採用を軽く見ているからでもありません。
続けられないのは、性格や根性の問題ではなく、仕事量と構造の問題に近いのです。
「分かっている」と「続けられる」は別問題
求人内製化で難しいのは、必要性を理解することではありません。
本当に難しいのは、実践を続けることです。
たとえば、求人内製化に取り組むとなると、やることはたくさんあります。
- どんな人を採用したいのかを整理する
- 自社で働くメリットを言語化する
- 今いる社員さんに話を聞く
- 競合求人を調べる
- 求職者が何に不安を感じるか考える
- 求人原稿を改善する
- 採用LPの構成を見直す
- 広告やハローワークの反応を見る
- 数字を見ながら改善する
どれも大事です。
ただ、これを社長が毎週のように一人で続けるとなると、かなりハードルが高くなります。
しかも、求人は一回やって終わりではありません。
求職者の反応は変わります。競合の求人も変わります。媒体の状況も変わります。
だから、求人改善は継続が必要です。
一度だけ求人原稿を直す。一度だけ採用LPを作る。一度だけ広告を出す。
これだけでは、安定して成果を出し続けることはできません。
社長がすべてを抱え込む形だと、どうしても途中で止まりやすくなります。ここに、社長が全部やる求人内製化の限界があります。
だから、社員に任せても止まらない形が必要
では、どうすればいいのか。
これからの求人内製化は、社長が全部やる求人内製化ではなく、社員に任せても止まらない求人内製化に変えていく必要があります。
求人内製化は、社長の仕事を増やすためのものではありません。
本来は、社長が求人に振り回されないためのものです。
そのためには、学ぶ順番があること。実践する型があること。進捗が見えること。社長が細かく口を出さなくても確認できること。こうした環境が必要です。
ただし、社員さんに任せるといっても、「求人を改善しておいて」と丸投げするだけでは、うまくいきません。
「この動画を見ておいて」と渡すだけでも、途中で止まりやすくなります。
社員さんに任せても止まらないように、社内に求人改善の環境を作る。これが、これからの求人内製化ではかなり重要になります。
社長の役割は、求人実務を全部やることではない
求人内製化というと、社長が求人原稿を書けるようになること。採用LPを作れるようになること。広告運用を覚えること。このように思われることがあります。
でも、僕が伝えたい求人内製化は、そういう意味ではありません。
社長に必要なのは、求人実務を全部覚えることではありません。
もっと大事なのは、誰に任せるかを決めること。どの仕組みで育てるかを決めること。求人改善の時間を正式に確保すること。そして、進捗を確認することです。
つまり、社長の役割は、求人実務を抱え込むことではなく、求人を改善できる環境を社内に作ることです。
ここを間違えると、求人内製化は続きません。
社長が全部やる形にしてしまうと、忙しさに負けて止まる。
社員に丸投げしてしまうと、何をすればいいか分からず止まる。
だから必要なのは、社長が決める。社員さんが学ぶ。社内に判断基準が残る。この形です。
求人内製化は、社長が頑張り続けるためのものではありません。
会社として、求人を改善できる状態を作るためのものです。
まとめ|続かないのは意識ではなく構造
社長が求人内製化を続けられないのは、意識が低いからではありません。
必要性が分かっていても、社長が全部学び、全部実践し、全部改善し続ける形には限界があります。
これからは、社長が全部やる求人内製化ではなく、社員に任せても止まらない求人内製化が必要です。
求人内製化について詳しく知りたい方は、こちら から。
P.S.
次回は、なぜ求人業者に何百万払っても、会社に求人で成果を出す力が残らないのか、についてお伝えします。
成果物は残っても、本当に大事なものが社内に残らないケースが多い。その理由を掘り下げます。



















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