前回は、求人はゼロサムゲームなので、競合チェックは必ず行ってください、というお話をしました。
競合を調べたら、次に行うのが自社リサーチです。自分たちの会社に、求職者から見てどんな魅力があるのかを、徹底的に掘り下げていきます。
ただ、自社リサーチをやっても、ほとんど魅力を見つけられない会社があります。なぜか。会社の「特徴」を出したところで止まってしまうからです。
結論から言うと、求人内製化の自社リサーチでは、特徴ではなく、「その結果、どうなるの?」というベネフィットまで掘り下げる必要があります。
特徴を書いただけでは、魅力になりません
例えば、求人でよく見かけるのが、次のような表現です。
資格取得支援あり。
研修制度あり。
定期的に勉強会を開催。
複数店舗に勤務。
福利厚生充実。
もちろん、全部会社の特徴ではあります。
でも、求職者からすると、「それで?」なんです。
資格取得支援がある。だから何がいいのか。
研修制度がある。それによって、自分はどう変わるのか。
そこまで分からなければ、魅力には感じません。
「その結果、どうなるの?」まで掘ってください
自社リサーチで大切なのは、会社の特徴を出したあとに、もう一段、さらに掘り下げることです。
例えば、「資格取得支援あり」という特徴があったとします。
そこで終わらず、なぜその制度を用意しているのか。具体的に何を会社が負担してくれるのか。その結果、入社した人はどうなれるのか。ここまで考えます。
例えば、資格取得にかかる費用を会社が負担する。勤務時間内に勉強する時間も取れる。先輩が実技も教えてくれる。
だから、未経験からでも、働きながら資格を取り、数年後には一人前の技術者になれる。
この、その特徴によって求職者が得られる結果や変化のことを、ベネフィットといいます。
「資格取得支援あり」という特徴だけでは弱くても、「未経験からでも、働きながら資格を取り、一人前の技術者を目指せる」まで伝わると、受け取り方はまったく変わりますよね。
さらに難しいのが、同じ特徴でも、ターゲットによって感じる魅力が違うことです。
例えば、スタッフ同士で勤務を調整しやすい会社があるとします。
子育て中の人であれば、「子どもが急に熱を出しても、周りに助けてもらえる」という結果が、大きなベネフィットになるかもしれません。
一方、独身で、もっと稼ぎたい人に対して、同じことを一生懸命伝えても、それほど響かないかもしれません。
自社の強みは、会社だけを見て決めるものではありません。誰を採用したいのかが決まって初めて、何が強みになるのかも決まります。
「うちには強みがありません」は、ほとんどの場合違います
求人の相談をしていると、「うちには、特別な強みなんてありません」と言われることがあります。
でも、実際に詳しく聞いてみると、何もない会社はほとんどありません。
- 社員教育の方法
- 仕事の教え方
- 休みの取り方
- 評価の仕組み
- 社長の考え方
- 人間関係
- 仕事の進め方
- お客様との関係
当たり前にやっているので、本人たちが価値に気づいていないだけです。
特に、長く続いている会社ほど、「昔から普通にやっていること」の中に、求職者から見れば大きな魅力になるものが隠れていることがあります。
ここでも、AIはかなり使えます。
まず、会社の制度や特徴をできるだけ多く出します。そして、一つひとつについて、「だから何がいいの?」「その結果、社員はどう変わるの?」「どんな悩みが解決できるの?」「このターゲットなら、どこに魅力を感じるの?」と、AIに徹底的に掘らせていきます。
人だけで考えると、普段から見慣れているため、どうしても「これは普通だから」と流してしまいます。
でもAIなら、一つの特徴から、考えられるベネフィットを一気に出してもらうことができます。そこから、本当に自社で提供できるものだけを残していけばいいんです。
ここで大切なのは、AIが勝手に作った魅力を使わないことです。
あくまで、会社に実際にある事実を材料に、その価値を深掘りするために使います。
求人原稿を書く前に、材料を集めてください
料理を作るときに、材料がなければ、どれだけ腕の良い料理人でも料理は作れません。
求人も同じです。
いきなり「魅力的な求人を書こう」とするから、ありきたりな言葉しか出てこなくなります。
先に、自社の特徴を出す。その理由を掘る。その特徴によって、求職者がどんな結果や変化を得られるのか。つまり、ベネフィットまで掘り下げる。
この材料集めを徹底的に行ってください。
良いコピーを書くのは、まだ先です。
まず、書くための材料を集める。これが、自社リサーチです。
まとめ|特徴で止まらず、ベネフィットまで掘る
求人内製化では、会社の特徴を並べただけでは、求職者には響きません。
「その結果、どうなるの?」まで掘り下げて、ターゲットごとにベネフィットへ落とし込む。
原稿を書く前に、材料を集めることが、自社リサーチの仕事です。
求人内製化について詳しく知りたい方は、こちら から。
P.S.
ちなみに、僕自身も、「自分の強みって一体何なんだろう?」と思って、AIに聞いたことがあります。
そのときに言われたのが、「構造を見抜くのが得意」ということでした。
たしかに、求人内製化に特化しようと思ったのも、今の求人業界は、業者任せで求人を出して、結果が悪ければまた別の業者を探す。そんなことを繰り返している会社が多い。でも、それでは社内に何も残らない。この構造自体に問題があるんじゃないか。そう考えたところから、求人内製化という考え方につながっていきました。
そう考えると、自分では気づいていなかったこの強みが、今の仕事にもかなり影響しているのかもしれません。
自分の強みって、意外と自分では分からないものです。
なので、一度AIに、「僕の強みって何だと思う?」と聞いてみるのも面白いと思います。
もしかしたら、そこから、今まで気づかなかった事業のアイデアまで、見つかるかもしれません。

















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